アウト・オブ・シャドウランド✳︎ストーリー解説、考察、オススメポイント
現在東京ディズニーシーのハンガーステージで公演中、2019/3/31に終了するアウト・オブ・シャドウランド。
なかなか賛否両論あるショーですよね。
私は初めて見たのが遅かったものの、本当に大好きなショーで一週間も見ない期間が続けば「早くみたい...!足りない!!」となってしまうほどでした(^^)要するに俗に言うシャドウオタです。
(ショーの名前を検索すると『つまらない理由〜』というタイトルのページが出てきてしまうほど否定の声も大きいですが...)
「見た事ないけど内容が知りたい!」っていう人も、「見たけど話がよく分からない...」「ミスティックリズムの方がいい!」っていう人も、
ぜひシャドランの魅力を少しでも理解してもらいたいと思いまとめてみました。
ストーリー ⇨ 考察 ⇨ オススメポイントの順で書いておりますので、「ストーリー知ってるよ!」という方は考察まで飛ばしていただいて大丈夫です(^^)
【ストーリー(⚠︎ネタバレ含⚠︎)】※長いです
内気でおとなしい少女メイは、思いやりや創造力、困難に立ち向かう勇気を学ぶ場であるトレッキングツアーに参加しますが、仲間たちにどうしても距離をとってしまいます。
リーダーのユウはそんな彼女を気にかけ、失敗を恐れずに挑戦することを諭しますが、メイは「自分には無理」と勇気が出せません。
キャンプに来た森には「見るといいことがあるとかないとか」と噂される珍しい鳥がいるという話があり、黒く奇妙な鳥を見かけたメイは一人夜の森に迷い込んでしまいます。
テントの中で助けを待つメイ。いつもひとりぼっちの自分はこのまま見つけられずに消えてしまうのでは、と不安になります。
そんな中、テントの灯りで作り出した影絵は不思議な模様を描き、暗闇を溶かします。
気がつくとメイはシャドウランドというくらい場所におり、その手から生み出された光は一匹の雄鹿を蘇らせます。なんとその雄鹿はユウそのものなのです。
ユウはメイがシャドウランドを救うと確信します。メイが作り上げる光の玉はその確信通り鮮やかで色彩に満ちた森を蘇らせます。
生き返った森の生き物たちが力強い踊りを繰り広げる中、一人ぼっちで身をすくめるピンクの花の精にメイは自分を重ねます。そして、手を差し伸べ思いやりを見せます。そのお礼にと花の精の手から現れたのは彼女のような小さい花。
遠くで響く邪悪な影鳥の鳴き声。メイはまた逃げ出してしまいますが、その先で出会ったのは孤独に歌う湖。かつては生命や光に溢れていた煌めきの湖だといいます。「私にも何かできないかな」と自らの創造力によって湖を救います。
また不気味な声に怯え、不安や恐れにとらわれるメイに、ユウは「本当の自分を信じて」というメッセージを送り、メイの眠っていた勇気を呼び覚まします。
現れた大きな影鳥に二人は立ち向かいますが、そのさなかユウは命を落としてしまいます。
激昂したメイは影鳥を自分一人で討ち取ります。しかしその直後に世界が揺らぎ、ユウの行方が分からないまま元のテントの中へと戻ります。
夜明けの森、リーダーであるユウや探検隊の仲間たちがメイを探しに来てくれたおかげでメイは助かります。
メイの様子が今までとは違うことに気がついたユウはこの先のリーダーを任せても良いか尋ね、メイは力強くそれを引き受けます。
「歩き出そう」とメイは今までの自分を払拭していくのでした。
(ディスニーファンなどの公式の情報を主軸に書いていますが、筆者の主観が多いのでぜひ気になる方はyoutubeでスニーク時の動画を見たり、もちろんハンガーステージへ足を運んでみたりしてくださいね)
【考察】
⚠︎完全に主観です。浅すぎたりもします。「なんでも来い!」な人だけどうぞ✨
①そもそもシャドウランドとはなんなのか?影鳥って?
これは多くの人が考察していると思いますし、ほとんどの人と意見は同じだと思います。
シャドウランドはメイの心の中の世界で、影鳥はメイの恐怖心。
もちろんメイちゃんは本物の超能力者ではないと思います。彼女の世界だから彼女に似た花の精や湖が出て来て、そして全てを変える強い力が使えるってことですね。
力も彼女の気持ちに呼応して強さが変化しているように見えます。
影鳥(恐怖心)に勝つことでメイは変わります。
②なぜユウは鹿なのか?敵が鳥なのか?
なぜ鹿が味方なのか?
鹿は日本では神の遣いとして扱われたり、戦国武将の冑などにあしらわれる勝利の象徴として縁起が良いとされています。
勝利へと導く役割にはぴったりのようにも思えますね。
じゃあ影鳥は?
鳥は良い意味でいうと飛翔・解放のイメージ。
また夢占いでは「鳥が死ぬ夢」は「生まれ変わり、再生、心機一転」などのポジティブな意味合いがあるとされています。
こちらもまたメイが生まれ変わることを表すのにあっていますね。
③このお話が何を言いたいのか、テーマとは?
これは間違い無いです。「思いやり・創造力・何より勇気」
最初から最後までこれが主軸です。
「ともに思いやり、ともに考え、ともに立ち向かい、勇気出して!」ですね(^^)
最初メイはどれも持ち合わせていませんでした。
しかし、シャドウランドで転んだ花の精に向けて差し伸べた「思いやり」、湖を自ら救う「創造力」、影鳥(恐怖)に立ち向かう「勇気」を通して成長していきます。
何を言われているかわからないと呼び声高いシャドランですが、伝えたいことは意外とシンプル。
開発の方が最も大切にしたのは「小さなお子様から大人まで幅広い年代のゲストが楽しめ、夢と希望が感じられるショーにすること」だそうですが、あえてミスティックリズムの後に大人向けのシーでこのショーを行ったことには意味があるのでは、、と考えてしまいます。
④ユウの名前
気づいていましたか?
トレッキングツアーのリーダーは一度も自分のことを「ユウ」であるとは名乗っていません。また、探検隊のメンバーがユウのことを名前で呼んでいるシーンも全くありません。
雄鹿の姿となって初めて「僕はユウ」と名乗ります。
ユウ = you であって、僕はあなた(メイ)自身であるという意味も兼ねているようにも見えます。
そして、「勇気」の「ゆう」とも考えられます。これは影鳥に立ち向かう勇気を出させたのがユウであることからも信憑性がありますね。
ここからは完全に蛇足です。
【アウトオブシャドウランドのここがオススメ!】
①なんて言ったって映像美!
とにかく本当に綺麗です。
ハンガーステージの中に入った瞬間に美しい森のステージが飛び込んで来て、音楽とともにじんわりと明るくなる客席全体。。。
メイの力に呼応して湖が蘇るときの爽快感。
メイが掲げた光の玉は客席の横を通り、我々の真後ろで二つの光が一つになります。
中でも私が一番好きなのは、テントが持ち上がりメイが手をかざした途端浮かび上がる鮮やかな光。運がいいとメイちゃんの「わあ...!」という可愛い声が聞けちゃったりもして。
②もちろんキャッチーな歌、演者さんの歌唱力
シャドウランドが出来たての頃、テレビではアンジェラアキさんの作詞、プロデュースであることが大々的に報道されていましたが、本当に耳に残る歌の数々。歌詞もすぅっと耳に入って来てストーリー、キャラクターの心情がわかりやすいです。
「♪もしかして」の「暗い、寒い」の歌い出しに関しては初めて見たときに衝撃を受けました。
そして演者さんの歌声が素敵です。特に「♪本当の自分」のメイが後ろから青い光に照らされながら力強く歌うシーンは本当にカッコ良いです。毎回歌い方やハモり方が変わったりするのも楽しみですね。
③壮大で華麗なダンス
クラシックバレエを彷彿とさせるダンスが音楽に合わせて直感的に展開して行くのは感動します。
特に花の精が出てくる前の女性ダンサーさんの動きは身体のしなやかさがハンパないです。また、木の精霊がステージ奥でバク転を繰り返しながら退場して行くのには「そこまでやるか!」と感心してしまいます、、
④全力の悪役たち
影鳥の手下たちの白熱の演技は私のシャドウランドの好きなところトップ3に入るほどです。
ものすごい声でメイとユウに襲い掛かります。見ていると自分も頑張らないと!という気持ちになるような演技にみなさんもぜひ注目して欲しいです。
やられるときにワンクッションオーバーリアクションしてから捌ける演者さんもいたり。
影鳥もよくガッコンガッコン言いながら戦ってます。可愛いですね。
⑤ど迫力のワイヤーアクション
これは後ろの席では分かりにくいですが、1~4列目あたりであれば水の精たちはもう自分の真上を通り抜けていきます。
ぶつかってしまうのではないかとヒヤヒヤするくらいなのでぜひ早めに劇場に向かって自由席で見て欲しいです!
⑥何よりストーリー
これはアウトオブシャドウランドというショーが好きな人間として。
「♪本当の自分」でのメイの歌詞「逃げてばかりだったけど」という部分を聞くとメイの心の葛藤がズンと来ます。
自分をメイと重ねてみるのもいいのではないでしょうか。
【最後に】
もちろんこのショーを好きじゃない人もいると思います。気持ちはわからなくもないとは思ってしまう自分もいます(ディズニーキャラクターいなかったり、ストーリー展開が早かったり)
でも、私の周りにはこのショーが心から好きな人がたくさんいます。それぞれいろんな楽しみ方でこのショーからいろんなものを感じ取って来ました。
このショーに関わった全ての人に私は感謝の気持ちを伝えたいです。
本当にありがとう。
まだあと半月、楽しんでいろんな人に見てもらえるように心から応援しています。
ずっとこのショーの大ファンです。
あわよくば円盤化してください。
(今回この気持ちを伝えたいためだけに生まれて初めてブログを書きました。
これ以降更新することはないと思いますが悪しからず( ̄∀ ̄))